パンは人と繋がるための道具であり武器でもある、と語った山本さん。
学生時代、友人に「パン屋になったら毎日パンが食べられる!」と冗談半分で言ったことを、いつしか夢として捉えるようになっていました。

お店のオープンは2015年。
東広島を離れて修行をする中で、ふるさとの良さに改めて気づき、地元の人たちに美味しいパンを届けたいという思いが芽生えます。
日本ではあまり見たことがないような、それでいてとっても美味しそうなフランスパンが並ぶパン屋さんとして、すっかり地元に定着しています。

修行を始めて自分のお店を持つまでの19年間、
思い描く理想とのギャップを感じて各地を転々としたり、突然の闘病生活を強いられたり…。
様々な苦難が、そして人との出会いが、山本さんのパンに懸ける思いを強くしてくれました。
“自分らしさ”を探して悩んだこともあったそうですが、
「地元の人々との交流から生まれてくるものは自分だけにしかない」という答えに辿り着き、
それ以降、交流の場に出向き、つながりを作ることを心がけるようになったとのこと。
今では、地元農家さんの野菜を使ったパン作りなどにもこだわっています。
